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NEMO ニモのesewのレビュー・感想・評価

NEMO ニモ(1989年製作の映画)
2.5
2020.3/27

宮崎駿、レイブラッドベリ、メビウスっていう日米仏の鬼才が製作にちょっとずつ関わってるっていう謎の超大作なのに知名度ゼロ!

作画が所々え?これコンセプトアートのままでしょ?っていう超雑だったり、逆にあれ?これ現代の3D映画の没入アトラクション感を完全に手描きアニメで表現しきっちゃってるっていうレベルですんごい上手かったりで品質の安定感がないところに我が強い天才ばっかり並べて制作難航したんだろなーっていうのがなんとなーく想像できる気がした笑

SFでもファンタジーでもいいけど、ゼロから世界を丸ごと作ってストーリーも起承転結させる、2時間の尺でっていうことの難しさも感じた。脚本が特に失敗してて、各シーンの寄せ集め感が強かった。

毛がふさふさしてるゴブリン4人衆、超かわいい!この可愛さは日本人にはかけない可愛さだなと思った。あと王様のダンスシーンみたいなディズニーっぽい軽やかさも日本人にはあんまり描けないよね。逆に冒頭の汽車のシーンみたいな奥から手前に物体が3Dで迫ってくるだけじゃなくカメラも3Dで別方向に同時に動くみたいのは手描きアニメ時代にはたぶん日本人にしか描けなかった。

55億円かけて米国1億円、日本10億円っていう凄まじい大失敗が最高に面白い。とにかく制作話がしっちゃかめっちゃかでそっちをまとめた本を出してほしい。宮崎駿をして”最悪の経験”と言わしめるのも笑える笑
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