2023.9/17
2人似た顔の登場人物がいてわかりにくい。主演が主軸で立ち回ることがないし、ずっと複数人の座談なのでもう少しだけスリリングな緊張感か、アテンションを取るためのカメラワークの工夫がほしい。
けどテーマ性と主張は新鮮で、男が撮ったら犯人探しと吊し上げ、決闘or法廷闘争にしてしまいそうなところをこういう弱火で煮込むような会話劇になったのは女性の監督がもっともっと増えたら映画界も変わるだろうなという希望を感じさせた。
母親が面と向かって自身の信念と教育の過ちを認め、娘に謝罪したシーンはフェミニズム映画でもなかなかない正統なフェミニズム的アクション。母と娘、どちらの女性も成熟した人間として分厚く見えた。父親の物語ばかりだったアメリカから女と母親の物語が出てきたのは小さいけど大きな一歩だと感じ取った。