ダニエルクレイグ

レイジング・ブルのダニエルクレイグのネタバレレビュー・内容・結末

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

実在のミドル級ボクサー、ジェイク・ラモッタの栄光と挫折の半生。後に「ブロンクスの猛牛」とも呼ばれるようになるジェイク が、八百長試合を強いてくる組織との関係などに悩まされながらも栄光を掴み取る。しかし、妻のビッキーやセコンドを務 める弟ジョーイに対し猜疑心や嫉妬心を募らせていき、信頼できる人間が離れていくことで凋落していく...。

実在のミドル級のチャンピオン、ジェイク・ラモッタの自伝を描く。熱いスポーツ映画かと思ったら、傲慢と苦悩の連続の映 画だった。また、監督とキャストでギャング映画にしか見えない。デ・ニーロ演じるラモッタは、題名の通り牛のように暴れ狂 う野獣のようで喧嘩っ早い。弟のジョーイとつるんで「ケダモノ、イタリアのホモ野郎」と近所から罵られ、最初の奥さん、二 度目の奥さんにも当たり散らす。最後には奥さんや弟、近い人たちも離れていくという、救いの無い有り様だった。その中 で、デ・ニーロが見せた現役時と引退後の体重の増減、お腹の出具合、顔や首のぜい肉の凄さなどは、流石のデ・ニー ロアプローチを見せてくれた。
全編モノクロ、そしてスローモーションや緩急のあるカメラワークによって特徴的な映像で波乱のボクサー人生を描いてい たが、ストーリーは結構つまらない。ラスト、舞台の前にトークの練習をする姿は見ていて本当にせつなくなった。