ファイトシーンはあんなにガードなしで殴るあたりリアリティがない一方で、血が噴き出すのとかカメラフラッシュのカットが短く入ったりとかの演出により魅了されるシーンはあった。
なんだか眠くなる時もあったんだけど、ラモッタが疑いをかける少し長回し目のショットとかは緊迫感にあふれていた。まぁでもちょっと長いなぁあ。
実在する一人のボクサーの人生を、こうしたボクシングでチャンプを取る強いラモッタと精神的に弱いラモッタという二つの一見相反するように見える側面を通して描いた作品ですねぇ。
最後の聖書の言葉はイマイチ意味が取れなかった。あるものを見えない人と見える人がいて、見えない人も見えないことに気づくことで見えてくる、きちんとその見えてない「弱さ」を受け入れて初めて見えてくる、あたりの意味でしょうか。
過剰な猜疑心は自己防衛本能という意味での弱さではありましょう。