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落下の王国の綯綯のレビュー・感想・評価

落下の王国(2006年製作の映画)
3.5



























蒸気時代のロサンゼルス。

飛躍的な場面展開、どこまでも広いロケーション、ちょっとした場面のものの見え方まで、子供の頃の未知に溢れた景色を映像化している。想像もしない画がかわるがわる飛び出す、児童文学のような映画。

何となく分かるこの感覚を直感的に捉えて言語化、具体化して作品にする。この営み。

現実や身体性がストーリーのなかにちょっと出てくる感じ、夢っぽいよね。

ストーリーのなかにストーリーがあって、小さな物語の先行きを楽しみにしていたらいつの間にか大きな渦が動いていること。ジャンプ漫画っぽいというか、逆にジャンプにも通ずる物語の王道なのか。

構図が、どこを切っても綺麗なんだよね。

これ見よがしに引きの画を挟むくらい、ロケーションも素晴らしい。

波が引くようなラスト。落下の王。
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