亡き母親(新高恵子)から教えられた手毬唄の歌詞内容を追求している青年(若松武)が、少年時代のサイケデリック体験を回顧していく。泉鏡花の同名小説を脚色している、エロティック・ドラマ。フランス資本で製作されている。
「母親の束縛からの脱却」を少年期と青年期の双方から描いている作品。少年期では、当時15歳の三上博史が、チンチンをぶらぶらさせながら官能的なドラマを展開。そして青年期では、母親の思念が渦巻くバッド・トリップが展開される。
端役では、一人三役でいぶし銀の存在感を見せる伊丹十三と、トランス状態に棹さす存在となる手毬少女(当時13歳の福家美峰)が記憶に残る。とりわけ、後者は全裸も厭わない舞踏(?)により、処女性と母性の両方を兼ね備えた、妖力の表出に成功させている。
小さな手毬から巨大な手毬まで、手毬だらけのラリラリ・ワールドが物凄いテンションで繰り広げられる。なお、色情狂(中筋康美)に逆レイプされるシーンでは、三上博史のアレが完璧にエレクトしている(フランス版で視認可能)。