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抜き射ち二挺拳銃のcatmanのレビュー・感想・評価

抜き射ち二挺拳銃(1952年製作の映画)
4.0
1952年の西部劇。ドン・シーゲル初期監督作。モノローグででサッサと説明を済ませるオープニングに始まり、効率的でテンポの良い展開やキレのあるアクション(銃撃戦)が如何にもシーゲルらしくてニヤニヤしてしまう。あらイイですね!!
正義の味方、主人公の保安官ライトニングが真性の間抜けなので呆れてしまうんだけど、若きオーディ・マーフィ演じる保安官の相棒シルバーキッドの方が見せ場が多くて実質的な主役と言えそう。ギャンブル好きで無鉄砲、それでいてめっぽうな腕利きという後のアンチヒーローを先取りした様なキャラクターで黒を基調にした衣装もイケてる。ただそれだったら彼をもっとメインに据えて父親の復讐劇を描けば良いのに、折角の設定が活かされてない。敵役に「あいつ何処かで見たことあるな…」とまで言わせているのに勿体ない!…って思うけど50年代の西部劇でそれは流行らなかったのかな。
ハイライトはキッドがヒロイン救出のためガラス窓にダイブして建物に突入するシーン。思わずおおっ!! と声を上げるほど、ここで見られるダイナミックなアクションとスピーディな編集は見事。ちょっとツイストしているラストも王道のハッピーエンドとは違う奇妙な味わいがあって面白い。

売れる前のリー・マービンも台詞多めの端役で出てます。あとやっぱり馬が良いですね😊
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