西東京

武士道残酷物語の西東京のレビュー・感想・評価

武士道残酷物語(1963年製作の映画)
4.0
数百年の時を形を変えたバカ殿によって踏みにじられる、無駄に脈々と受け継がれる錦之介の遺伝子。去勢されたり自分の娘を斬首したり、バッドエンドにしかならない7世代の不条理オムニバス。ひたすら陰鬱。画面上でも上下の関係は世代を超えてずっと続き、スケベ旧藩主は2階に、現代でも料亭での上座と下座で表れる。
ロクな死に方しないのにギリギリ血は絶たれず、どうせゴミみたいな人生なら子を作らない方がいいのでは、とアンチナタリズムが充満する120分、残りの3分でようやく希望の光が見える。まあ自分は癌のせいで一族の遺伝子を残せないことが決定したので、今後の世の中が破茶滅茶になろうがどうでもいいですけどね。
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