MasaichiYaguchi

新少林寺/SHAOLINのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

新少林寺/SHAOLIN(2011年製作の映画)
3.6
アンディ・ラウとジャッキー・チェンが共演する「少林寺」映画となれば、期待せずにはいられない。
作品の時代は、中国全土で覇権争いが絶えない1910年代。
日の出の勢いの将軍侯杰は権力拡大の為に義兄弟の宋虎の暗殺を計るが、腹心の部下・曹蛮から裏切られて最愛の娘まで殺されてしまう。
権力も家族も失い、賞金首として追われる身となった侯杰は、少林寺料理係・悟道に助けられて身を寄せることになる。
権力の頂点にいた時と全てを失って少林寺に身を置いてからの侯杰の違いをアンディ・ラウが渾身の演技で表現している。
少林寺料理係・悟道を演じるジャッキー・チェンも、短時間だが超絶カンフーアクションを披露してくれて嬉しい!
この作品には、全盛期の香港映画にある「熱さ」がある。
CGやスタントマンを使ってのお茶を濁す様なアクションではなく、出演者一人一人が、自らの身体能力を全開にして、正に体を張って演技している。
そして「武」では民衆に平安は訪れない、「御仏の心、禅の心、慈悲の心」のみが人々に平安をもたらすと云うテーマが強く伝わって来る。
更に大勢の善悪入り乱れての戦い、秒速のカンフーアクションの連打、派手な銃撃戦、砲撃戦が壮大なセットで繰り広げられ、それを惜しげも無く破壊する凄まじさ。
テーマやストーリー、そしてアクションも、とにかく熱い!
全てが終わった後、ジャッキー・チェン演じる悟道の台詞に癒しと救いが感じられました。