きゅうげん

サイコ2のきゅうげんのレビュー・感想・評価

サイコ2(1983年製作の映画)
3.0
映画史に燦然と輝く金字塔『サイコ』。
まさかのシリーズ化!
社会復帰した犯人の奮闘や被害者サイドの固執・葛藤など、内容はかなりオーソドックスで、画的な前作オマージュとかまさかの養子オチとか、ホラージャンルとしてもツボを抑えた続編のつくりです。

……しかしオリジナル脚本が良くないですね。
電話をかけてくる“母親”の存在が、ノーマン・ベイツの幻か否か・誰かが演じてるのか否か、という本作最大のモヤモヤポイントが一切サスペンス的に機能していません。
また、そこに絡めた養子か否かという話も、突然降って湧いたもので全くノれず。
ミステリアスな匂わせ要素とされるものが、予想通りor後出しジャンケンすぎて正直、物語としては面白みが全然ありません。
被害者の姪っ子が身元を隠して潜入工作、というのも無理があるし、保安官たちのテキトーな温度感がそのままテキトーな捜査になってんの、流石に「ザル!」としかいえません。

まぁ、ヒロインを演じるメグ・ティリーの猫娘っぽさはナイスですし、やっぱり『スカーフェイス』や『オーバー・ザ・トップ』でお馴染みなロバート・ロッジアの、ムンとする80‘sおっさん感。……精神科医に全く見えねぇ!