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もっともあぶない刑事のLCのレビュー・感想・評価

もっともあぶない刑事(1989年製作の映画)
3.5
面白かった。

1作目、2作目に引き続き一晩でポンポンと見て気付いたけれど、このシリーズは見終わった時の疲労感が少ない。これは大きな魅力だろうと思う。

前作では体調が悪そうだった男上司さんが、鬼が持ってる金棒並みの強い姿勢を見せてくる。
これは、一周回って何かを捨てたか、それとも全て背負って今度こそ散る覚悟か… とハラハラした。
女上司さんとウィンクを交わす場面にはホッとさせてもらった。

後輩くんが、作品を追うごとに新鮮な頼もしさを発揮する様はとても楽しい。
持つべきものはラジカセを担いだナンパ友達だよな。どんな人間関係がどこでどんなふうに頼れるかわからないものだよね。
「女紹介する」戦法も先輩からきちんと学んでいて向上心がある。そうかなあ。
でもせめて発砲の際には目標を視界に入れて頂きたく。見ているわしの心臓に悪い。

結婚に情熱を燃やしているらしい彼女は、そういえば前作でも素敵な服をお召しになっておったなと思い出す。
今回も素敵だったな、何というか、お姫さまのようで。3月に飾られる段々の1番上に座っていそうな、そんな感じ。
体張ってあぶなっかしく賑やかに動き回る。そんなあなたが幸せな家庭をいつか誰かと築けますようにと願ってしまうよ。

川面をびゅんびゅん進む人を追いかける時の、ちょいっと映る「車道に飛び出して車にポンと乗っかる」アクションがツボ。
見せ場だぞっ。なんて感じもなく、川面に消える泡のような、なんてことなさ。なんてことないように見えるんだけど、凄い。そういうの好き。
終盤の車で追いかけっこも好き。パトカーってあんなに可愛く見える車なんだっけ。

地味に嬉しかったのが、3作目にして重要な女性が、前2作品の女性たちとは違う結末を辿ること。
今までの流れを汲んだり、新しい展開を見せたり、この先も素直に楽しみになる。
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