田山信行

最後の猿の惑星の田山信行のレビュー・感想・評価

最後の猿の惑星(1973年製作の映画)
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路線転換が上手く機能していた新〜はともかく、前作から低予算ゆえの語り口が顕著になり壮大さには欠けていくものの社会風刺的な視点を忘れずに作り切ったのは評価されるべきところ。

共存という希望的な未来を夢見てはいたが結局は猿も人間の愚かしさを辿っていってしまうという皮肉。リブート版にも踏襲されている部分はあるし方向性としてブレてはいない。どうしても尻すぼみ感はあるが。

しっかり1作目へと繋げようとしているが本来の原案の展開の方がよりしっくりくるとは思う。 希望などない果てしなく闘争の続く世界。人間が言葉まで忘れ奴隷に至ることと前作におけるシーザーの激情を思えば。
田山信行

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