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ウィンターズ・ボーンの社会学者のレビュー・感想・評価

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)
4.0
ヒルビリーといわれる所謂プア・ホワイトの映画です。
社会学者である首都大学東京の宮台真司教授がこの映画を解説する際に、是枝裕和監督の「誰も知らない」に似ていると仰有った時、なるほどと思いました。
どちらも貧しさ故に普通の生活が営めず、世間から切り離されている状態です。
ただし「誰も知らない」は家族が世間から切り離されているのに対して、「ウィンターズ・ボーン」はその地域自体がアメリカの市民社会から切り離されているような印象です。このため、「ウィンターズ・ボーン」は「ウインド・リバー」にも似ている印象を受けました。
アメリカの市民社会からは切り離されているがその地域の掟は強く、であるが故に(おそらくは地域の人間に)殺された主人公リーの父親。先進国のアメリカにもこのような地域や問題があるのかと考えさせられました。
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