ウィンターズ・ボーンの作品情報・感想・評価・動画配信

「ウィンターズ・ボーン」に投稿された感想・評価

[あらすじ]
アメリカ中西部ミズーリ州の荒涼とした山岳地帯に暮らす17歳のリーは、失踪した父と精神病の母に代わって弟と妹の世話をしながらギリギリの生活をしていた。

そんなある日、保安官がリーの元をおとずれ、リーの父は麻薬密造の罪で捕まった際に、家を担保に保釈金を払っているために、1週間後に開かれる裁判に姿を現わさなければ、家が人手に渡ってしまうという。

家族を守るため、17歳のリーは父が関わっていた闇社会の人々と接触し、父の行方を捜すのであった。

[感想]
以前に観た『フローズン・リバー』同様に、経済大国アメリカの知られざる闇を描いた作品、と銘打ってしまうと、何だかこの作品のようなことが現実にあるように思えてしまうのだが、実際のところは不明。とにかく、広大なアメリカで、外国人がほとんど足を踏み入れないような地域には広大でのどかな田園だけでなく、知られざる闇が広がっているようだ。

リーが足を踏み入れた闇の組織も、保安官も含めて町ぐるみと思わせる。この無法ぶりというかローカルルールだらけの町のイメージは西部開拓時代を思わせ、ただ西部開拓時代との違いは馬の代わりが車というあたりだろうか。

アメリカっぽいといえばアメリカっぽい。

リーが車を借りに訪れた友人は、もうすでに子どもがいるような状態で、リーの置かれた境遇が社会全体に広がっていることをうかがわせる。また、リー自身が幼い弟と妹に食用のリスの撃ち方、そして内臓の処理の仕方を厳しく教えるこむシーンもあり、これもまた衝撃的である。

その一方で、リーたちの境遇を慮って、隣に住むおばさんは何かと気にかけてくれ、シチューの材料を届けてくれたり、薪をを切るチェーンソーを貸してくれたりと、厳しい自然環境に置かれた人々の連帯意識も残っているということも見て取れる。

そして、家族を支えるために軍に入ろうとするリーを軍の面接官が諭すなど、過酷な環境にありながらも、やはり最後は人々の人情であることをうかがわせる。

そして、小出しだったグロテスクさも、次第にエスカレートしていき、衝撃の結末を迎える。本作は心臓の弱い人にはあまり勧められない。この作品の背景などを振り返ってみると、観終わった直後と今では評価が変わってくる味わい深い作品であった。
(2011年11月23日)
予備知識なく、ジェニファー・ローレンスだから鑑賞。

もっとハートフルな感じな作品かと思ってたら真逆でした。終始、重い。

父親失踪。裁判までに父親が見つからないと家がなくなる。母親は病気、弟妹はまだ小さく誰かが見てあげなきゃみたいな。不穏な村の掟やら何やらで、誰か助けてあげてよって何回か思いました。

他の方たちのレビューにもある通り、ミズーリ州とかのこと調べて観るとまた違った印象かもですが、もう自分はいいや。
アメリカ ミズーリの山奥の集落で暮らす家族の物語。
主演はジェニファー・ローレンス。

予備知識なしで観たので、途中までは北欧あたりが舞台なのかと思っていたらまさかのアメリカ。
こういう集落があるのですね。
後で調べてみたら、ヒルビリーと呼ばれる人達が住む集落をモデルにしているようで。
集落の掟を守りながら現代の文明とは一線を画して生きている人々がいるのですね。

17歳の主人公の役を演じたジェニーファー・ローレンス。
この当時でちょうど20歳頃なのですね。
本作でアカデミー賞の主演女優賞にノミネートされながら受賞は逃しています。
本作が2010年の作品になりますが、翌年の2011年に「X-MEN:ファーストジェネレーション」でミスティーク役に抜擢、またその翌年には「ハンガーゲーム」で主演を務めたり、「世界にひとつのプレイブック」でアカデミー賞 主演女優賞を獲り一気に人気女優の仲間入りといった時系列です。
ということで本作はスターダムを登りつめる直前期の作品ということになりますね。
難しい役だと思いますがうまく演じていました。
駆け出し?期のジェニファー・ローレンスを鑑賞できる良い作品だと思います。
ストーリーは暗くて好き嫌いが分かれそうですが(^^;)
gabyoko

gabyokoの感想・評価

3.0
犯罪を犯した父親の公判が迫る中、父親は失踪、担保に家を指定していたので、父親が出廷しなければ追い出される。
それを知った17歳のリーは、幼い弟妹の為、1人父親を探し始めるのだが…

これは原作読むか背景知らないと頭に入ってこないな。
先にミズーリ州やヒルビリーという単語を調べておくべきだった。

このレビューはネタバレを含みます

家族を守るためにおそらく死んでいる父親の骨を探すはなし。

ヒルビリーという人たちの生き方を目にする機会があまりないので、日本人からしたら山間の古い因習が残る地域をイメージすればいいのかな。

ヒルビリーの生活は貧しく、狩猟で獲った肉を食べ、幼い子供は家で教育している。
そして、主人公の父親がそうであったように地域全体での収入源は薬物の密造のようだ。だから閉鎖的な集落に常に不穏な暴力性が孕んでいる。
ヒルビリーの人たちが警察を忌み嫌うのもその辺が原因なのかもしれない。
あとは氏族制度が今でもあるらしいけど、物凄い男が強いのが印象的だった。
だいたい女性は男を怖がっている。
主人公が父親を探しにいろんな家に尋ねにいくと、玄関先に必ず女性が立っていて要件を聞いて、男に話を通す姿にどこも男がヤバい仕事をしていて、常に警戒してるんだろうなと思った。

そんなところで主人公は生き抜くために力強く探っていき、混乱を招いていく。
麻薬密造のドンみたいなジジイを追いまわして、おばはんにどつかれて囲まれたときも一歩も引かない彼女の姿に強さを感じるし、この街のどうしようもなさを感じた。
組織的にヤバいことやってて、余計なことしたら消してくって終わってるだろ。
アガリがでかいか知らんけど、貧しさから誰も抜けられてないやん。
若者は軍隊に入るしか選択ないって大人の責任だろ!

ディアドロップが良い人で良かった。
この先も主人公の家族を支えてほしいけど、彼は弟を殺した奴らを知っているし、その苦しみから逃れられないだろうな。
作中でもずっと薬物やってるし、いつか壊れてしまうか奴らを殺すか、どちらにしても良い未来が待っているとは思えなかった。っていう感想。
inu

inuの感想・評価

3.5
横溝正史の小説のような、濃厚な人間関係。
背景の説明はほとんどなく淡々と物語が進むので、結構びっくりする展開。
彼女の選択肢の少なさに戸惑う。
視聴後にwikiを見てなるほどと思った。
アメリカ社会の勉強になった。
エンドロールの歌が良くて涙が。
原作を読んでみたい。
話の内容はなんかずっと不快な感じ。映像も暗いトーンで、主人公を取り巻く人間も環境も閉塞感半端ないし。でも、最後まで見れたのはジェニファーローレンスだからかなぁ。芯のある女の子抑えた感情。
ひきこまれた。
早熟のアイオワといいこの作品といい、ジェニファー・ローレンスは物憂げだったり一見幼く見えるところがあるのに、芯があって実は賢く強い女の子を演じるのにとてもぴったりな女優さんだなと改めて思った。元々の彼女自身が持つ容姿の分かりやすさみたいなものもあるのだろうけど、それを引いても惹き込まれるものがある。
pongo007

pongo007の感想・評価

2.7
 アメリカ合衆国って、結局、進歩的、リベラルなアメリカ人がいるのって、東海岸か西海岸なんですよね。アメリカ合衆国の中って、トランプを支持するような貧困白人が多くて、超保守的だったりしますね。

 本作の舞台は中西部ミズーリ。イギリスから入植してきた白人の血を守るために、親族間の婚姻が多かったり、よそ者には厳しい土地ですね。

 本作に出てくるのも、全員白人で、ほぼみんな親戚関係にあるという、閉鎖的かつ極貧かつ、閉塞感半端ない辺鄙な田舎が舞台です。


 麻薬密造の罪で裁かれるはずの父親が保釈中に失踪、父親が保釈金をジェニファー・ローレンスの住む家にしていたため、父親が出廷しないと、ジェニファー・ローレンス家族は路頭に迷ってしまうため、ジェニファー・ローレンスが一生懸命父親を探します。

 ほぼみんな親戚関係の狭い人たちに聞き込みをし、探しますが、みんな、沈黙します。最後の方でその理由がわかりますが、やるせなく、不条理でした。

 クローズドサークルは全滅ありですね。なんか、アメリカ合衆国の暗部を見せつけられた感じで、見終わったあと、疲れました。

 ただ、若き日のジェニファー・ローレンス、しっかり演技していて、ビッグスターになったのは理解できました。暗めの自然光を生かした映像もよかったです。

 名作だと思います。ただし、気持ちのいい映画ではないので、ご注意です。
Rrrurr

Rrrurrの感想・評価

4.8
暗くて救いがなく、単調で、それでもストーリーが進むにつれ其々の登場人物が持つ人間味が分かってくるような。とにかく大好きなテイストだった。
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