M少佐

ブラックブックのM少佐のレビュー・感想・評価

ブラックブック(2006年製作の映画)
4.5
 最近、戦争映画見てないじゃん少佐のくせに。

舞台は、まずイスラエル。
そこで教師をする女性。
昔馴染みに出会い過去を回想する。
1944 年、第二次世界大戦、終結間際のオランダ。
家族と別れて潜伏中のユダヤ人女性。
逃亡の途中家族に出会うもドイツ兵に見付かり家族は皆殺し。
一人逃げ延びる。
彼女はレジスタンスに身を寄せドイツ情報部の大尉に近づき懇意になれと指示を受ける。

疲れる。
いや、長いのは仕方ない。
普通、戦争が終わって話は終わりそうなもんですが、きちんと戦後も描かれています。
最近、疲れているので(私事で失礼)ドンパチや市街戦はいいや、サスペンスにしようとか思ったのが間違い。
ポール・ヴァーホーヴェンですよ!
派手な銃撃戦はあるし人は死ぬ、結構死ぬ。
アクセントと言うにはエグい残酷な描写が多いです。
普段は平気なのに。
かといって話が破綻しているかというと、すんなり見れてしまうのは上手いと思うところ。
でも興味ない人には向かないかもです。
途中で飽きるかも知れませんが最後までじっくり見ると、ラストシーンが、すんなり受け入れられます。

特筆すべきは主役の体当たり過ぎる演技!
おっぱいだけで10回は見せてます。
状況が状況だけにエロくない。
綺麗ですが。
その後も書けないくらい酷いめに合いますが、まぁ色々賞を取ったり、ノミネートされた実績から推して知るべし。

この前ポーランド映画を取り上げましたが、何もナチスと戦っていたのは、米軍ばかりではありません。
市井の人々も戦っていたのです。
大概、報われるはずもなく。
ちなみにナチスだけではなく、人間の汚さも描いてあり「戦争は全てを狂わせるんだよ」と監督は言いたいのかも知れません。

見る価値はありますが、大衆的でない歴史映画と言っておきます。
M少佐

M少佐