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バットマン リターンズのメモヨーのレビュー・感想・評価

バットマン リターンズ(1992年製作の映画)
5.0
バートン流のゴスでキッチュでカトゥーンな世界で彩られたクリスマスの悲劇
そんな技量を持ってしても、この物語は悲しくて雪のように心が暗くなる
登場人物であるペンギンは異型であるから、幼少期にアンダーグラウンドへと捨てられ以後その世界で育ってきた。そんな彼がみんなとの交流を求めて表舞台へと這い上がるがそこでは差別と欺瞞と裏切りがはびこる。そんな世界への怒りから全てを壊そうとするが、クリスマスなのになぜか上手くいかず無惨にも死んでしまう。
例えば奇形で性格がふつーと違ったりして差別してくる社会。
そんな社会で俺たちはスターになることを夢見るけど、物事はそう単純じゃなくてスターになっても君の欲求は満たされないし、むしろ不満が溜まるばかりだ。
ならペンギンたちとの楽しいパラダイスでいるほうが幸せだったのかもしれない。
バートンにしてはとても現実的で悲しい作品だった。
だが、最後のペンギンによる葬式は彼のフリークスへの愛情の現れか
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