KAZU

バットマン リターンズのKAZUのレビュー・感想・評価

バットマン リターンズ(1992年製作の映画)
3.9
おそらく、DCもMARVELもこんな不気味でフェチズムに満ちたアメコミ映画は一生撮らないと思う。もはや、バットマンはヒーローどころか脇役すらある。そのぐらい、ペンギン、キャットウーマンの二人の存在感には唸る。ペンギンはその奇行とフリークス感に、キャットウーマンは性的なアイコンとなり、もう、子供には見せれない。

退廃的で虚無。絵画的で妄想的。
ティム・バートンの美術的才能が遺憾無く発揮されている。これだよ、これ!「ダンボ」とかでお茶を啜ってる時間はないのだ。

50年代のバットマンオリジンの雰囲気ももちつつ80sのピリピリした、ゴッサムの空気感も好みだ。実写とCGのリアリティの追求なぞ皆無。あくまで、虚構とデフォルメされた世界観、ノーラン監督のダークナイトが子供向け番組に思えてしまうほど、屈折したカルト映画だ。
KAZU

KAZU