三四郎

夢見る唇の三四郎のレビュー・感想・評価

夢見る唇(1932年製作の映画)
3.0
「夢見る唇」タイトルが素敵だね。
タイトルから想像するのはロマンティックな映画。でも違うのです…。

管弦楽団に所属する夫、その旧友である名ヴァイオリニストの独奏会。
妻の瞳はステージで演奏している夫ではなく名ヴァイオリニストの方に向けられる。彼が奏でるヴァイオリンの音色、その美しさに恍惚となるのである。

音楽により強く惹かれあう二人というのがドイツらしくていい。

奥さん、幽体離脱!
この演出が奥さんの精神状態を表している。

不倫を描いているけれど、それが「罪」であることをわかっている妻、しかし抗えない辛さ、夫への愛情、夫の旧友への恋慕…待っていたのは哀しい結末だった。
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