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ラスト、コーションのnori007のレビュー・感想・評価

ラスト、コーション(2007年製作の映画)
4.0
トニー・レオン来日記念!
ということで大傑作の今作をおさらい。

物凄く芸術的で時代背景がモダンな上海と香港
そこに国民党、共産党、日本軍が暗躍する。

日本軍の特務機関として働くトニー・レオン
そこにハニートラップとして送り込まれるタンウェイ

まだ処女だったにも関わらず、女にさせられ婦人の役を徹底して覚え込ませられるが、対するトニーは一瞬たりとも隙を見せない男。

だが徐々に情事へと発展する。まあそれがもうほぼ強姦。
やがて全裸になり野獣のようなセクース
もうほぼAV!
いやそれぐらい、物凄い。

やがてトニーの猛烈な孤独を見るようになり。。。。

まさか!の展開が繰り広げられる。
ラストがまた衝撃である。

切なく苦しい。
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2015/04/13 22:52
ラスト、コーション(2007年製作の映画)
4.0
日中戦争での抗日運動を描いている物語なのだけど、物語前半は正直不満だった。というのも一般の学生の少女を国のため(共産党のため)とはいえ売国奴のトニー・レオンの暗殺に向かわせるなんてあまりにも理不尽だし、一般人を戦闘に巻き込むべきではないから。
たとえば便衣兵の存在は報復攻撃によって逆に一般人の被害を拡大させてしまうのだから。

ところが、最後まで見ると合点がいった。これは究極の恋愛の話であって抗日運動などは単なる舞台上の設定にすぎないのだと。そして不満に思っていた部分にも意味はあったのだと。

そしてこれは、男女の駆け引きの物語なので普通のセリフの中にものすごい業や情念が渦巻いている。今作はトニー・レオンとの生々しいベッドシーンが話題になったけれど、これもエロスよりも言葉にならない哀しみや情念がにじみ出ていて壮絶だった。
中国の大陸版ではこの部分をまるまるカットしたらしいけど、ここをカットしちゃったらこの映画の意味が全く無くなってしまうと思う。
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