ほどぼち

レインマンのほどぼちのネタバレレビュー・内容・結末

レインマン(1988年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

・近すぎるがゆえに上手くいかない家族の関係、でも家族の絆こそが心を癒やす。「家族の愛情をうけとる難しさ・大切さ」を描き出した映画だ。
・経営不振で資金繰りに困ったチャーリー(トム・クルーズ)。父が、ほとんどの遺産を存在も知らない兄に引き継ぐとの遺言をのこしていたことに激昂。精神病棟で生活する兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)を半ば誘拐し、遺産の半分をよこすよう相続管財人と交渉する。
・旅の途中、チャーリーは子どものときに自分をなぐさめてくれた空想の友達(レインマン)が、実はレイモンドだったことを知る。親の愛情に飢えていたチャーリーは、家族の愛にはじめてふれ、レイモンドと心を通わすように。遺産相続よりもレイモンドとの絆を大切にする。
・一方レイモンドも「肌には触れさせる」ことにずっと抵抗感を持っていたが、最後のシーンでチャーリーの頬におでこを寄せ、ついに兄弟の心が通い合うことに。感動のシーンだ。
・ちなみに二人の父について。チャーリーに愛情を注がない人物として描かれているが、もしかすると二人の息子が手を取り合うことを心から望んでいたのかもしれない。精神障害を持つ兄を支えられるよう、父はチャーリーに厳格な教育を施したのではないか(結果、チャーリーは反抗することになるのだが)。またチャーリーに唯一遺した「愛車ビュイック」は、兄を迎えに行くことを望んでいた親心なのかもしれない。
・チャーリーが父の愛情を受け取ることはないが、兄弟の絆が深まることで父の想いは成就する。想いが強いがゆえにすれ違いも多いが、家族の愛情は深く、その力は人生を癒やすと感じました。
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