Jimmy

八つ墓村のJimmyのレビュー・感想・評価

八つ墓村(1977年製作の映画)
4.5
横溝正史原作、野村芳太郎監督、川又昇撮影、芥川也寸志音楽といったスタッフによる映画。
物凄く豪華な作品であり、予告編の5バージョンを観るとメイキング的であり、製作時の心意気が伝わってくる。この予告編では、本編未使用の映像が多々あり、たくさんの映像を撮った上で本編を作り上げたことが分かる。


物語は、永禄9年(1566年)に落武者8人が八つ墓村に辿り着いて農業をしていたが、賞金目当ての農民たちに皆殺しにされて、落武者の一人(夏木勲)が「祟ってやる」と言いながら死んでいくところから始まる。

時代が現代に移り、飛行機誘導員を仕事としている寺田辰哉(ショーケン)が職場で「この尋ね人はお前じゃないか?」と見せられて、会社を休んで大阪の弁護士(大滝秀治)の事務所で祖父(加藤嘉)と会うが、祖父は目の前で急死。
祖父の葬式のために岡山へ行く辰哉だが、そこには「人殺し!八つ墓明神の祟りじゃ!」と騒ぐ婆さんなどがおり、津山32人殺しも描かれ(山崎努が怪演!)、母親(中野良子)から「お前が生まれたのは、龍のあぎと」だと言われたが、どこだかわからない辰哉。

この村に呼ばれていた金田一耕助(渥美清)は、調べものをした後、和歌山→大阪→滋賀→京都→兵庫を巡って真相を追う。
調べていたのは血縁関係など。

6人殺された時点でも犯人は暴かれないが、自分は分かってしまった…。

この映画で流れる芥川也寸志の曲「道行のテーマ」が耳に残る。
なかなかの超大作であった。
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