王冠と霜月いつか

八つ墓村の王冠と霜月いつかのネタバレレビュー・内容・結末

八つ墓村(1977年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

祟りじゃ~八つ墓村の祟りじゃ~ヒェー(>_<)…子供の頃、ドリフのコントで意味もわからず笑っていたのを思い出しました。

松竹配給という事もあって、金田一耕助を渥美清さんが演じていて、それまで金田一耕助=石坂浩二さんだと思っていた事(明智小五郎は天知茂さん)、男はつらいよシリーズをきちんと観たことが無かった事、が相まって、初見時は、何だかがっかりしたのを覚えております(笑)久しぶりに再鑑賞した感想は、狂言廻しの探偵役に徹するお姿が流石でした。市川崑監督作品の方ではお馴染みの大滝秀治さんとの絡みもお見事!です。横溝正史先生は、原作の金田一耕助に一番近いと感じていらっしゃった様です。
おいちゃん=下条正巳さんも出演されていて、渥美金田一とのツーショットも妙、寺田辰弥の子供の頃を演じていたのは、まだ男はつらいよの満男になる前の7歳の吉岡秀隆でした。

原作小説は「八つ墓明神の祟りに見せかけた犯罪」でしたが、今作は、村人達に惨殺された、尼子義隆を大将とした八人の落ち武者の怨念が子孫を操り復讐を果たす、ホンモノ『祟り』サスペンスホラーというかつて無いログラインとなっております。

女優陣でいうと
辰弥の母:中野良子さん
辰弥の姉:山本陽子さん
そして、小川眞由美さんの、お三方が大変お美しく、
特に小川眞由美さんは、スーツ姿、浴衣、革ジャン革パン、衣装レス…そして最後の特殊メイクと(笑)とても艶っぽくて、お奇麗ですが、鍾乳洞で彼女に追いかけられたくはありませんね💦
 そして、八つ墓村のモデルになった実際に起きた大量殺人事件の恐ろしさを再現している多治見要蔵役の山崎努さんが素晴らしいです。頭に懐中電灯を2本刺し、日本刀と銃剣を持って村人達32人を惨殺するシーンはトラウマものです😱
復讐を果たした八人の落ち武者が燃え盛る多治見家の屋敷を高台から見下ろす表情も夢に出るレベルです。

今まで、横溝正史の金田一耕助シリーズの映画化作品では、異色かなと思っていたんですが、よく々考えると、犬神佐兵衛翁の怨念で起こる市川崑監督の犬神家の一族も実は近い作品なのかと感じています。

最後に、小川眞由美さんが、シン・ゴジラに出演されている事になっておりますが、同姓同名のアナウンサーの方です。運営さん、間違ってますよー(笑)