過去鑑賞
昭和40年代の八王子では日々、川崎方面から多摩川や浅川沿いにヒトを病気にさせるガスが登ってくると大人達は噂していた。先生も、親も。近所のオバはんも。
デカいサイレンが何回も何回もそこら中に響き渡って…ワタシはそんな光化学スモッグ注意報を聴きながら育った。
高度経済成長の真っ只中、里山は削られ、川の流れまで変えられ、団地が作られた。土や砂利だった道は殆どアスファルトと成った。大学や工場が誘致され、スーパーマーケットやマンションが建ち、1Fのテナントにはファーストフード店やゲームセンターが入った。
本当に何もかもが変わってゆく風景を、子供だった自分は只々眺めるだけで…身体だけがどんどん大人になっていった。
幼い頃は昆虫採集か釣りか野球くらいが遊びだった。
怪獣やお化け話が大好きで、いつもそんなこんなを想像しながら絵を描いていた。
併し夢遊病も抱え夜な夜な走り回っていたらしい…
夢の出演は、特にガメラ系列からはヘドラ。
ウルトラマンからは何故かダダ。
たしかに未だに両方とも話が頭に残っているから、相当刻まれたんだな…
後々になってお袋から聴いた時は笑った。
突然起きて、しかも柱をちゃんと避けながら、
"ダダがぁー!"とか叫びながら家中を走り回っていたらしい。
オマエが怖いヨ!って話だな(笑)
今はもう夜中は走り回らない。