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メイフィールドの怪人たちのHKのレビュー・感想・評価

メイフィールドの怪人たち(1989年製作の映画)
3.8
所有DVDを久々に鑑賞。
原題は“The 'Burbs”(郊外)
邦題のメイフィールドというのは舞台となる住宅地の名前、怪人と言うのは本作の場合バケモノとかモンスターの類ではなく文字通り怪しい人のこと。

『グレムリン』『スモール・ソルジャーズ』のジョー・ダンテ監督のホラー・コメディ、というかほぼコメディ。
閑静な住宅街に住む主人公一家の隣に怪しい隣人が引越して来ますが、一カ月経っても誰も住人を見た者はなく庭は荒れ放題、屋敷の地下室からは夜な夜な不気味な物音が・・・
隣人の正体を暴くべく結成されたご近所チームが作戦を開始します。

1989年の作品なんで皆さん若い。
主人王は本作の前年に『ビッグ』が公開されたトム・ハンクス(当時32歳)、
その妻キャリー・フィッシャー(同じく当時32歳)は『スター・ウォーズ』の頃よりキレイ。
ご近所メンバーで一番若いのは『グレムリン』や『スタンド・バイ・ミー』のコリー・フェルドマン(当時17歳)
一番年長は退役軍人ブルース・ダーン(当時52歳)など。

隣で殺人鬼が夜な夜な怪しい儀式をやっているかもと主人公が不安に慄きながら深夜のTVのチャンネルを変える度に映しだされるのは『悪魔の追跡』『エクソシスト』『悪魔のいけにえ』などのワンシーン。

ついに玄関先に現れた隣の住人をご近所の皆が固唾を飲んで見守るシーンはまるでセルジオ・レオーネ作品のようにご近所の人たちの顔のドアップを繋ぎ、それをまるでエンニオ・オリコーネのような劇伴が盛り上げるシーンは大笑い。ドアップの顔の中には〇〇〇まで!
レオーネとモリコーネのドル3部作ファンは騙されたと思って観るべし!

ちなみに本作の音楽は大御所ジェリー・ゴールドスミスで、上記のマカロニ・パロディの他、退役軍人のブルース・ダーンのシーンではいちいち『パットン大戦車軍団』のセルフ・パロディをやったりとかなり遊んでます。
こういういい大人たちがバカやる映画大好き。
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