アノン

シンドラーのリストのアノンのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
3.8
スピルバーグ監督の3時間を超える傑作。一度は観ておきたい、と思いつつも、195分という壁にビビって後回しにしてた。やり残した事を放って年は越せない!という事で年末滑り込みでやっと観た。

これは確かに観た方がいい。残酷で目を覆いたくなるような描写もあるけど、これが現実に起こったんだから知らなくちゃいけない。まるで射撃ゲームのように楽しみながらユダヤ人を射殺したゲートの行為にはもう声を失った。でもゲートも私たちと同じ人間なんだな…と思わせるようなシーンもあって、悪いのはドイツ人じゃなくて戦争なんだと強く思った。

シンドラーは間違いなく、ユダヤ人にとって希望の光だったのだろう。でも彼も最初から100%善人だった訳ではない。人々と触れ合ってユダヤ人への迫害を目の当たりにし、あの行動に出た。この3時間で彼の心の変化を丁寧に描いていたし、そのお陰でより深く共感出来た。ユダヤ人を助けたあの行動は本当に素晴らしい。「車を売れば…バッチを売れば…」このセリフには涙が止まらなかった。

これは後世にも継ぐべき大作。これを通じて大切な事を考えさせられた。映画の良さってこういうことなんだよなぁ。
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