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シンドラーのリストのmskirのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
5.0
感覚がマヒる、作品に入り込みすぎて陶然となる。ゴミのように始末される様は、歴史的事実であり、知識としては用いていても、尚、衝撃的。理由のない暴力に殺戮、戦争は大義で始めても、裏側では無関係に人権を無視して剥奪するなど、人間の仕業とは思えない。映画としてはその残忍さが観ていてやりきれなくなるほど、インパクトのある表現が随所に仕込まれていて、目を離せないが背けたくもなる。
赤い服の女の子、蝶つがいを1分で作れる男の命拾い、感謝のリングを作る金を提供した男の笑顔、どれも堪らなく突き刺さる。
10人でも、2人でも、1人でもさらに救えたかも知れないと嘆く主人公に対して、ラストの演出が純粋に胸打つ。映画史に残る名作。
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