mskirさんの映画レビュー・感想・評価

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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

4.6

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世間の一般論という言葉はとても便利で多用していたのだが、世間の一般論こそ無責任な暴力にもなり得ると感じてならない作品。
ジェンダーへの理解は多様性という表現に変わって、きっとこの作品が公開された時より
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.2

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相変わらずとてつもない世界観。
君の名は、天気の子に続いて今回も厄災をベースとして、日本古来の伝説的なコンテンツをふんだんに散りばめる。これをゼロから紡ぐのだから、脳みそがヤバい。
ストーリー序盤は急
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しゃぼん玉(2016年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

林遣都の表情が本当に素晴らしい。
言葉にしないセリフが詰まりまくっていて、発声するセリフとのギャップが刺さりまくる。堪らない。
ストーリーはそんなに捻りもなく、ど直球。
田舎だからか、田舎ならではなの
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.7

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犯人探しの時間が大半だが、回想エピソードが多めで謎解き要素は物足りなかったように感じる。全体のストーリーは面白いものの、ラストの逆転シナリオはちょっと微妙。
オープニングの導入はとても好み。ワクワクか
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.2

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いつ見ても同じ幸せを味わえる逸品。
人は変わっていくもの、を、一軒の小さな食堂で描く。その変化は無理なくゆったりと、まるで水が流れるが如く、何の抵抗もなく受け入れられる。
やりたいことをやる、ではなく
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.8

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タイトルが渋い。
内容としてはもう少し派手なちゃぶ台返しがあるものと思っていたが、淡々とした流れであざとくない感じが好印象。
一方で老舗出版社ならではの騒動を利己的に描く感じが善悪を掻き立てるのだが、
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

4.0

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ネクストステージとの副題に相応しいストーリーがとても面白い。展開が早いので常時平熱を超えてる感じ。
吹き替えで見たので声優陣の歌にただ惹かれる。ラストの舞台は設定も面白く、各山場がカッコいい。そして稲
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.5

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時空を超えたツナガリの設定が面白い。
現代っぽいストーリーと演出が飽きさせず、異空間の伏線がしっかり活きていた。
當間あみの声、良かった。宮崎あおいも最の高。ただ、高山みなみにがっつり持ってかれる。染
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プロメア(2019年製作の映画)

3.3

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色彩と作画のビビット感が半端なく、耐性のない人はなかなかに疲労気味。
ストーリーは良く、キャラクターもインパクト強目、その辺りも色彩と作画に現れていてゴリゴリされる。
好きな人には堪らんと思う。
松山
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映画 ギヴン(2020年製作の映画)

3.2

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これまでの関係をはっきりくっきりしっかり終着させる。なんだろう、違和感のあるピュアと言うか、スルッとは飲み込めない私の咀嚼。
この深みは直面的にしか受け止められないけど、何と言うか、詰まり過ぎていてや
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.4

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これまでの類似作品によくある大物捕りのように大きな権力を覆すものと思っていたので、オチに面白みが増した一方でワクワク感は少々低下。
竹野内豊と黒木華を取り巻く周囲のキャラクターが魅力的な作品だが、ドラ
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.7

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題材が面白い上に展開がリズミカルなので、思いのほか短く感じた。一方で食べ応えは些か物足りない。
いつの時代も政治と癒着ばかりだと思わせる、一方でこの時代だからこその使命感と国を慮る個々の正義が入り混じ
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

3.8

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本筋に沿っているこその、焦点の当て方が好み。本作のメインキャラらしい語らない心情の魅せ方もまた面白い。
こんな青の取り扱い方に脱帽。
一方で本筋らしいメリハリが無いので、別物として咀嚼。単品として成立
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劇場版 響け!ユーフォニアム 届けたいメロディ(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

2期の総集編なのだが、クローズアップがバッチリ胸を撃ち貫く。
劇場版前作以上に惚れ惚れするほど潔い内容。2人の関係を短時間でこの濃度はなかなかのボリューム。
その他のエピソードがすっぱり抜かれているの
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劇場版 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ(2016年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

1期総集編だが要所が詰まっていて、あの密度の濃さを上手く引き出していたように思う。
見せ場もしっかり目の中で、各イベントのオチまで各論付けないものがあるなど、どっちかと言えば全話楽しんだ人向けっぽい感
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白ゆき姫殺人事件(2014年製作の映画)

3.2

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地上波短縮ものだったので、おそらくもっと行間の駆け引きや泥沼感があるのだろうけど、もっかい見るまでは至らず。
ストーリーは人間の羨望と嫉妬、保身や身勝手、そして自己顕示を可視化したような内容。
配役は
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終わった人(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

仕事の定年をむかえる。
これはまるで、楽しみと恐ろしさが同居しているかのような、人間としての本能と欲望に触れているような。
テーマとしては、終わった人がやることなく、ただただ萎んでいく、そんな人生はイ
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幸福のスイッチ(2006年製作の映画)

3.2

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町の電気屋ってこんな感じだったのかな…と懐古心がふつふつ。
パンチ力は弱めだが、キャラクターはぼちぼち。3姉妹の人間性がそれぞれ分かりやすく異なる中での親父インパクト。
全体的にコンパクトなので中弛み
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余命10年(2022年製作の映画)

3.6

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感情の抑揚が細やかで、小松菜奈の表情や目配せ一つがとても印象的。
ストーリーは想像たやすく、サクサク進むので整理がしやすい。ある意味サプライズはないので、魅せ方に魅入る感じ。
10年、余命宣告としては
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いのちスケッチ(2019年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

終始、淡々と感情荒ぶることなく、平熱を保って終着。その浮き沈みない感じが意外と心地良い。武田鉄矢のべしゃりが唯一のスパイス。
実在の動物園ということで、そこでの取り組みなど改めて勉強になる。動物のニー
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

空気感パーフェクト。
ドラマの延長に見えて、この尺だからこそのストーリーが一線を画す。単純になりきらない、でも敢えての特別感もない、絶妙。
お互いがお互いを思いやる素直でまっすぐな愛情にくすぐられる。
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ルパン三世 風魔一族の陰謀(1987年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

当時の声優陣を刷新したレア回。
黒歴史と称される本作だが、作画は素晴らしく、オールドスタイルの良さが散りばめる。コンパクトな作りが脚本も活きる。
五右衛門の結婚式という出だしもしかり、オープニングが鉄
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

好み。
ストーリーもテンポも空気感も、良き。
淡々としているのにキャラクターの中毒性がじわりじわり素晴らしく、演者の実力を感じてならない。
もう1エピソードあっても良いかなって思うようで思わない腹加減
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ルパン三世 the Last Job(2010年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

サブタイトルのlast jobは、本作が井上真樹夫、増山江威子、納谷悟朗の最後の作品になったことに由来?これは感慨深い。
セリフの端々にも哀愁深いものが感じられるが、ストーリーとの親和性はあまり無い。
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劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

テクノロジーは現代的に表現されているが中身は変わらずシンプルストーリー。コメディシーンとスイーパーシーンのテッパン起承転結はもはや王道。モッコリの天丼も当時を噛み締めて味わい深く、これも歴史的文化財J>>続きを読む

サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

物語の中にある現代的な表現と古典的な表現がとても面白い。コンプレックスを抱えるお互いの自己表現として秀逸なマリアージュ。そして、大貫妙子の透き通る声がしっかりとトドメ刺す。絶妙。
タイトル、これ以上無
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ルパン三世 sweet lost night ~魔法のランプは悪夢の予感~(2008年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

オープニングテーマのシーンが好み。
記憶喪失のアプローチなどは設定が面白く、中弛みも少なく終着したのは好印象なものの、とっつぁんが本筋に全く絡まないのが物足りず、盛り上がりはイマイチ。
不二子のスパイ
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MEMORIES(1995年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

episode1〜3の3部構成オムニバス。
それぞれの個性が際立つ大友克洋ワールド。短編なのにどれも濃い、そして後味が残りまくる中毒めいたものがある。今敏脚本の醍醐味。
何よりも画と音楽がたまらない。
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もっともあぶない刑事(1989年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

愛すべき港署メンバー全員の見せ場が最高。キャラクターの味わいもさながら、相変わらず音楽にグッとくる。
何台の車をオシャカにしたんだろうと思わせるカーアクション。現代ではもう見ない派手さが3周くらい回っ
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恋するマドリ(2007年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

都会とその一歩裏側の境界線のような北品川の雰囲気はやはり素晴らしい。
タイトルほど間取りは関係なく、Francfrancだけにメインはインテリアというか、生活雑貨というか、何なのか。
ストーリーは悪く
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

秦軍の初陣武功で100人将へ成り上がる。
前作から一転、軍略の人間臭さがヒエラルキーを強く感じさせるようになり、本作の真骨頂に入り込む。
原作のポイントは忠実だが、少し薄味に感じるのは何故だろう。新キ
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ルパン三世 霧のエリューシヴ(2007年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

舞台が日本で期待値高まるも、ストーリーは個人的にルパンらしくないと思うSF色。最初から最後まで低空飛行で着地。これと言った山場も感じず、設定にハマらず、キャラ立ちも悪い印象。

劇場版ラジエーションハウス(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

集中力不要でサクッと観れるのは好感。その分、映画というよりドラマの延長は拭えない。島ロケの予算が付いたのかな、と思う以外にはあまり特別感も無い。
内容はtopicが多い割にストレスのない展開。むしろサ
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ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

やはり地上波。カットが多くてダイジェストっぽい。丁寧な脈絡が飛んでいると思われるのでもっかい見る。
ドムの過去を広げた今作は兄弟喧嘩の延長だが、相変わらずぶっ飛んだカーアクションで予算やばそうだなと思
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ルパン三世 セブンデイズ・ラプソディ(2006年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

オープニングが一味違って期待を煽るが、コメディ色が強過ぎてか中弛み。ラストまで変わらず脈絡の薄さが気になり、せっかくの名言がとてもライトであざとく、締まりが微妙。
五右衛門のキャラクターは新境地。バキ
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ルパン三世 天使の策略(タクティクス) ~夢のカケラは殺しの香り~(2005年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

設定がルパンらしく、それっぽい架空のお宝や展開も悪く無いが、終盤のアマゾネスはうじゃうじゃでちょい微妙。ただ、それぞれの名前はくだらなくて好み。辻斬りカオル。
ラスト全員集合後の各キャラ見せ場のワンシ
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