ハリィしろかわ

シンドラーのリストのハリィしろかわのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.6
【 シネマメモ帖 「シンドラーのリスト」】

昨日投稿した「プライベート・ライアン」同様、スピルバーグ監督の代表作のひとつである、重厚かつ壮大な歴史大作。
1994年に日本公開。スピルバーグ監督が念願のアカデミー最優秀作品賞と監督賞を受賞した、もはやホロコーストものを代表する渾身の問題作。

第二次世界大戦時、ドイツによるユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1000人以上のユダヤ人を、自分が経営する軍需工場の従業員という名目で雇うことでナチスの収容所送りを阻止し、その命を救った実話の物語。

オスカー・シンドラーを演じたリーアム・ニーソンの出世作としても後世に名を残す名作。
「96時間」や「スターウォーズ」とは違った、一筋縄ではいかないアンチヒーローかつユダヤ人の救世主を熱演。
ガッチリした体に子犬のような泣き顔のギャップは本作でも見られます。

とにかく、ユダヤ人強制収容所での大量虐殺の描写が観ていて辛い。
あと、ナチス親衛隊役のレイフ・ファインズが寝起きにライフル銃持って、なんの躊躇もなくユダヤ人を射殺するシーン、残酷すぎて唖然。
リーアム・ニーソンもレイフ・ファインズも当時はまだ今ほど有名でもなかったので、まるでドキュメンタリーを見ているような身が引き締まる感覚だった。

二度と同じ過ちを犯さないためにも、本作はしっかりと観ておくべきと実感。
ユダヤ系の血を引くスピルバーグ監督による熱いメッセージ。

でも、スピ監督の異常なまでの残酷描写は全開。「ジュラシックパーク」を撮った後で本作を撮るなんて、スピ監督の仕事量と手際の良さにも感服。
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