まいこ

ファントムのまいこのレビュー・感想・評価

ファントム(1922年製作の映画)
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詩を作り、夢に憧れ夢に住んでいたローレンツが現実で恋に落ちてしまい令嬢に貢ぐお話。しかも馬車に乗っていた女性によく似ている女性に貢ぐというなんともまあ、なお話。
周囲の人には正直者として知られていたのに、彼女のことを思うとついつい嘘をついてしまう。妹は卑しい職に就くしかなくなる。母親は寝込み、友人は彼を一人想う。
とても印象的だったのは、覆いかぶさってくるような街並みや沈んでいく感覚、ぐるぐると渦巻く階段に、お花に囲まれるメリッタ(貢がれ嬢)、ラスト周辺の背の高い扉。不安と不穏を表すようなシーンで桃色が一面に広がりこれぞ摩訶不思議!を体感できる。背景がたまに絵っぽくて気になった。

市役所に勤務する3人兄弟の長男、ローレンツ。ある日の通勤途中、勢いよく走ってきた馬車に倒されるが、馬車に乗っていた女性ヴェロニカに一目惚れをしてしまった。金持ちのヴェロニカと自分の生活を比べ悲嘆したローレンツは、仕事に行かずに高利貸しの叔母さんのところにお金を借りに行くが…。独ロマン派の作家、ゲルハルト・ハウプトマンの幻想小説をムルナウが映画化。
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