きらきらファンタジーが苦手で、大人になるまで「賢者の石」をまともに最後まで観れたことがなかった。
けれど、大人になってハリー・ポッターシリーズの面白さに気づきました。
内容も面白いですが、世界観の作り込みが素晴らしいです。
魔法界の徹底した美しきゴシック建築には惚れ惚れします。
ホグワーツ城然り、魔法界の大きな建物の多くはゴシック建築。
良くいえば歴史的、悪くいえば時代錯誤なゴシック建築は科学技術が発達していないからでしょう。
そもそも魔法界には魔法があるから科学技術が発達する必要性はない。 建築物が壊れたり劣化したりしたら魔法で元の姿に戻して補強すればいいのです。
こういった「古き良き」魔法の世界からは、イギリス人の精神を強く感じます。
事前情報なしで観ても原作者がイギリス人であることがよく分かります。
懐古趣味で、キリスト教とは相反する「魔法」文化と「妖精」文化。
ケルト神話を強く感じさせる世界観。
イギリス文化を知るには、持ってこいの作品でとても楽しめました。
それにしても、スリザリンが可哀想すぎない?