陸軍中野学校の名前はゴルゴ13で見たようなないような・・・
そんな程度の認識ながら、本作品は思いのほか引きつけられ、日本的とは異質な「ドライな非情さ」にうーむ・・・と唸ってしまった。
1966年製作ということで戦後20年経過、実際のスパイ養成学校の雰囲気を再現しえているかは現代の人間には全く分からないものの、教官・生徒・生徒の恋人・外国人スパイなどの有様を実に興味深く描いていたように思われた。
増村保造監督の政治的スタンスはちょっとわからないけど、強硬な陸軍批判はあっても、スパイ学校そのものの批判性は感じられず、むしろ積極的に容認しているような印象さえ受けた。本当のところはあずかり知らぬが。