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眠狂四郎無頼控 魔性の肌のトシオ88のレビュー・感想・評価

眠狂四郎無頼控 魔性の肌(1967年製作の映画)
3.7
市川雷蔵による眠狂四郎第9作😤
本作は天草四郎の形見、黄金のマリア像を巡り、それを狙う、邪教を崇める島原の乱の残党である黒指党、そして策略と陰謀巡らす金子信雄、そしてその娘ちさを演じる鰐淵晴子を中心に物語は進む。
まだ病魔の影は市川雷蔵を襲ってはいないようだが、やはり大映の黄金期の芸術品のようなセットがだいぶシャビーな感じになってきているのが残念。そしてやや刹那的なタイトルや無闇な血糊、そして女体の肌が、斜陽となってきていた当時の邦画の状況を、それとなく物語る。
途中の竹林での黒指党の大胆な襲撃方法などは見どころと言えるかもしれないが、伴奏も何だかムード歌謡みたいな感じで、いまひとつ。

反面、俳優陣は元祖曲者金子信雄がいい味の演技を見せてくれる。そして鰐淵晴子の美貌が炸裂🥰。狂四郎シリーズ出演がこれ一作なのは残念無念。そして、若かりし成田三樹夫が湘北の三井(ミッチー、不良バージョン)みたいな髪型で黒指党の首領を怪演😰。まだ演技は硬いけど、将来の名優としての強烈な個性を既に発揮😆。

本作の狂四郎はまるで、柴田錬三郎の原作から抜け出してきたみたいに、よく台詞を放つけど、それがサマになるのは、流石雷サマ。やはり眠狂四郎は市川雷蔵の一世の当たり役だと改めて思った次第🎬😆
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