街角のアレン

私の中のもうひとりの私の街角のアレンのレビュー・感想・評価

私の中のもうひとりの私(1989年製作の映画)
4.5
久々のシリアス系アレン。
とても面白かった。
80分でまとまりが良く、完成度の高さに自然と続けて2回観てしまった。
リルケの詩の豹は柵の中から外へ、迷えるジーナローランズは通気口から隣室へ想いを馳せる。
余韻のある構成は野いちご、ひとりの女性の描き方は夏の遊び、自意識の揺れは仮面ペルソナのようで、ウディ作品の中でも特にベルイマンの匂いが強め。
ミアかわいいファロー目当てで観たが、キーではあるものの然程出てこず。
結構な歳を重ねてから闇雲に過去を振り返るのはかなり危険そうだ。