常夏のバカンス

羊たちの沈黙の常夏のバカンスのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

レクターの知性と狂気と野性のバランスが絶妙。魅力的な悪役だった。
少女漫画にありがちな「惚れちゃいけない危険な男に一方的に好意を寄せられる主人公」みたいな展開が好きなら好きだと思う。

レクターがスターリングの指を撫でるシーンが妙に印象に残っている。生理的な欲求にも、我が子に触れるような慈愛にも見える。

序盤の安い靴を見たってしかたないよというセリフの時も、スターリングを馬鹿にするニュアンスが主なんだけど、どこか子どもを叱る父親のようにも若い女性の部下を陰湿に詰めるのを楽しんでいる意地悪上司のようにも見える。倒錯した好意だ。