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羊たちの沈黙のTOTOのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.0
「ジョディ・フォスターの沈黙ーー」

1991年の映画「羊たちの沈黙」は、トマス・ハリスの完璧な原作、テッド・タリーの誠実な脚本、ジョナサン・デミの秀逸な演出、そして彼の俳優生涯において最も称賛された当たり役となったアンソニー・ホプキンスと、聡明で透明な芝居が高く評価されたジョディ・フォスターの名演技によって、近代映画史における最も重要な作品のひとつとなった。

原作が優れていると、得てして映像化が失敗しがちだ。なぜなら長編小説と2時間たらずの映画では詰め込める情報量がまるで違うからだ。
それでもどこを削り、どこを活かし、どこにスポットを当てるか、そのタクトが優れていれば、小説以上に中身の濃い映画が作れる、これはその見本のような作品だと思う。

同シリーズは2001年に続編「ハンニバル」が制作され、引き続きアンソニー・ホプキンスがレクター博士を演じたが、残念ながらジョディ・フォスターは降板している。
20年以上経った今でも、つくづく残念に思う。
彼女は今も降板理由を語っていない。
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