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羊たちの沈黙の100shimoのレビュー・感想・評価

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.0
トマス・ハリスの原作を読んだので再鑑賞。
90年代のサイコ・サスペンスものの流れを作った作品であり、淀川先生曰く、映画史上に残る怖い作品。
原作者であるトマス・ハリスはAP通信の社会部記者として、各種の犯罪事件を担当。
女性への変身願望に取り憑かれ、殺した女性の皮を剥いで着ていたエド・ゲインや、手が不自由なふりを装って、女性をヴァンに誘い込む手口をよく使ったテッド・バンディら実際の連続殺人犯の取材にあたったことが、レクター・シリーズを生んだと言われています。
映画化にあたり、特筆すべきはラスト。クラリスへの電話を切り、チルトンの後を追うという印象的なシーン。これは原作にはない映画オリジナルなんですよ。余韻の残る素晴らしいラストに唸るところです。
映画化が成功したお手本のような作品。小説や舞台劇などから起こされた脚本におくられる賞であるアカデミー脚色賞を受賞したことも納得です。
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