【第60回アカデミー賞 作品賞他全7部門ノミネート】
『恋愛小説家』ジェームズ・L・ブルックス監督作品。アカデミー賞では作品賞など全7部門にノミネートされたが無冠に終わった。
うーん、期待していたものとは違った。社会派な風刺ドラマ的な感じかなーと思っていたらラブコメだった。まぁ監督が『愛と追憶の日々』とかのジェームズ・L・ブルックスな時点で予測しておくべきだったが…
ラブコメとしてはまぁよく出来ているのでは。長めな尺なものの無駄なくスッキリとまとめているし、ホリー・ハンター、ウィリアム・ハート、アルバート・ブルックスの主要3人の演技もいい。それぞれの立場を上手く描写した三角関係ものとしてよく出来ている。
ただ観たかったのはコレじゃないんよな。そう言ったところでこちらの勝手な戯言でしかないのだけれど。もっとマスコミの裏というか闇を観たかった。
信念や正義よりも顔が良く世渡りが上手な人がのし上がっていく、そんなテレビ界を象徴する物語にはなっていると思う。ラブコメ調ではあるがマスコミの裏側を描いているとは言える。
それにしてもこういう仕事って普通な感覚ではできないわな。序盤の子ども時代のエピソードでも描かれるけどどこかしらおかしい要素がないと成功しないのかも。自分には絶対にムリな仕事だ。