ミャンマー当局の目を盗んだり、タイ側から接近したり、かなり危険な現場で、命を張って撮影した映画のようだ。我々がまさかと思う事が、予想を上回る残虐で理不尽な事が、こうして軍事政権が存在する国では、当たり前のように起きている...。
　この映画に敬意を払うが、映画の目的を考えると、ちょっと証言シーンが多く、ドキュメンタリーし過ぎていると感じた。確かに真実を伝えているかもしれないが、まず一般客に足を運んで貰わないと、ビルマも先には進めない。逆に「ランボー 最後の戦場」の方が、ビルマの悲劇が伝わり、感情的に高まった。
　パゴダは美しい。ビルマの人々の仏教に対する想いが伝わってくる。これほど仏塔を重んじる国ってないはずだ。仏陀が生きている頃、どんな考えの人もどんな宗教の人も、仏陀と話をすると、仏教への帰依を決心してしまったと言う。そろそろ仏陀が必要な時代になったのかもしれない。

☆☆★★★

２００８年４月６日