きゅうげん

おとなのけんかのきゅうげんのレビュー・感想・評価

おとなのけんか(2011年製作の映画)
4.2
利害の対立や価値観の共有、男女間の違い、男女内の違い、意外なところで馬の合う人間と出会ったり、一方で長年連れ添ってきたはずの人間に我慢ならなくなったりと、会話や表情、身振りの機微に様々なものが表されています。
またそれが、アフリカやニューヨークといった要素によってプリミティブ、あるいはオクシデンタリズムな人間性・人権・道徳などの問題まで深く落とし込んでいるようにも観えてきます。
濃密でありながら、嵐のようにあっという間に過ぎ去る80分でした。
でろんでろんに酔っぱらうケイト・ウィンスレットや、オモチャを壊されてションボリしてるクリストフ・ヴァルツ、ブチギレるジョディ・フォスターが微笑ましいです(ジョン・C・ライリーだけは父の姿がチラついて可愛らしく見ることが出来ませんでした……)。