Nacht

私は人魚の歌を聞いたのNachtのレビュー・感想・評価

私は人魚の歌を聞いた(1987年製作の映画)
5.0
この3人がメインの出演者。

ポリー(派遣社員31歳)
感性:95
社会性:35
野心:0
裏表:0
勘:良い
好奇心旺盛、不器用、
夢想家、巻き込み型

ガブリエル(ギャラリーキュレーター40代前半?)
感性:87
社会性:95
野心:100
裏表:40
勘:普通
センスよりお金を使うことが多い
なんか色々疲れてる、頭でっかち
巻き込まれ型、

メアリー(ガブリエルの昔の恋人20代後半?)
感性:95
社会性:80
野心:50
裏表:0
勘:良い
臨機応変に幸せを掴むタイプ
柔軟、世渡り上手、巻き込み型

主人公はポリー。
ポリーの見る空想のセンスの良さは、そのままこの監督パトリシア・ロゼマのもの。ハイコンのモノクロ映像が小気味良い。

ポリーは着るものもセンスが良いし、住んでる部屋も面白い。早朝に朝ごはんを食べながらオペラを聞いたりして文化意識もすこぶる高い。
一方で、サザエさん女子というか、おっちょこちょい過ぎて、若干統合失調気味な危うさがある。
かなりハラハラさせられる、そんな彼女が新しい派遣先に就いて、事件を起こしてしまうまでのお話ー。

改めて観直してみると、かなり恐ろしい話だなぁと感じてしまったんだけれど、それは私がゲンジツ的に映画を見すぎる癖がついてしまったからだと思った。

この映画を初めて観た高校生の自分はどう感じてだんだっけ、と思い出してみたら「大島弓子みたいな感性の持ち主がカナダにも居るんだな…」と感心してたことを思い出す。

この映画のタイトルは、T.S.エリオットの詩「アルフレッド・プルーフロックの恋歌」から来ている。
(I have heard the mermaids singing, each to each. I do not think that they will sing to me.
ぼくは人魚たちが互いに歌いあっているのを聞いた。 ぼくには歌ってくれそうもない。)
女の子同士の会話に入れない状態を「人魚の歌を聞いた」と比喩している一節から付けられている。

高校生の時の自分の感想は結構正解だったなと思った。

日本版の広告やタイポグラフィがかなり良かった!!
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