Nachtさんの映画レビュー・感想・評価

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ヘカテ デジタルリマスター版(1982年製作の映画)

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オープニングタイトルが以前の黄色から水色に変わったのは改悪と思えてしょうがない。デジタルリマスターされ画面はクリアになったが、色味は随分と青く転んでいて…当初のフィルムの色はどれ位の色味だったのか…>>続きを読む

ラヴソング(1996年製作の映画)

4.0

96年の香港映画。ウォン・カーワイの「恋する惑星」が94年、「天使の涙」が95年だから、その一年後の映画なんですね、、、

86年に列車が九龍駅に着く。寝ぼけ眼で駅に降り立つのがレオン・ライ演じるシウ
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ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

5.0

痩せぎすの、浅黒い顔をした女性が目を覚ます。
「電話持ってきて!」と召使に指示。電話をし始めると、用を言いつけて部屋から出す。
何とも高圧的で、態度や性格が顔にも表れている様で観ていてイラつかせられま
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マリリンとアインシュタイン(1985年製作の映画)

5.0

もしも「知の塊みたいな人」「頭のいい人」「デカイ風呂敷だけを広げたがる人」「愚者」の4タイプの人間がが会話したらどうなるか…
この4つのタイプにモロハマりの4人(同時代{1954年}に生きていた4人の
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風前の灯(1957年製作の映画)

5.0

画家ミレー が子供のころ、夕方の鐘が鳴ると祖母は農作業の手をやめさせ、帽子を脱ぎ、哀れな死者のための祈りをさせていました。
そういう思い出を描いたのが、名画「晩鐘」です。
ミレーは画壇でなかなか評価
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カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

4.5

昭和26年公開。

北軽井沢の牧場 を経営する実家を飛び出して、東京でダンサーとして有名になっ「カルメン」こと、「おきん」がダンサー仲間の女子1人と一緒に実家に戻ってくる。
「芸術家」とし
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自由の幻想(1974年製作の映画)

3.0

またもや中産階級に対する皮肉なのか?と観ているとどうも違う。エキストラとして出てきた人物が次のシーンでは主役となるような数珠繋ぎのストーリーテリングはとても面白い。あり得ないことが普通に起こっても、納>>続きを読む

ボーイフレンド(1971年製作の映画)

5.0

デジタル技術のない時代、よくぞここまでやったな!と感心の極み。

イギリス南部の地方都市ポーツマス(ポーツマス条約のポーツマスはアメリカの都市)の寂れた劇場で「ボーイフレンド(実際に1951年に書かれ
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肉体の悪魔(1971年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ケンラッセル狂ってる〜〜とか言ってる人大丈夫ですか??映画ちゃんと見てますか〜〜??笑

この映画、事実に基づく小説によるものだけど、舞台となった17世紀、魔女裁判みたいなバカなことがまかり通っていた
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ファーゴ(1996年製作の映画)

3.0

フツーのサスペンス事件もの。
想像力の欠けたド素人の計画犯罪なんて、所詮場当たり的でスムーズに運ばない。というプロットはよく出来ていたし、登場人物のパーソナリティや、則したキャスティングも見事で、全体
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

海外のドラマのファンアカウントをみていたら「このドラマに、こんなに構図の良いシーンあったっけ???」と思って鑑賞し直すことがあった。
とても良い構図なのにドラマとなるとストーリーや字幕を追いすぎるが故
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天使の涙(1995年製作の映画)

4.0

20年ぶりくらいに再見。

当時は「恋する惑星」を見た後だっただけに、ファッション的で中身がないな、とか、暗い…などと感じて楽しめませんでしたが、改めて見てみると、非常にコラージュ的に作られて(編集が
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(1954年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

図体ばかりデカくて、脳みそも度量もノミ以下という男、ザンパノ。この男のちっぽけさが、そのまま物語の哀しさに直結しているー。

戦後の間もない時代、モノのない時代、貧しい時代の貧しい層の話。

ちっぽけ
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死闘の伝説(1963年製作の映画)

5.0

事なかれ主義の集団にパワハラする長がいる。外から来たものが集団に染まらないと、寄ってたかってイジメぬく。

びっくりするような話だが、学校の職員室でも頻繁に起こる事態。しかも別に戦争だとか、コロナ禍だ
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女は二度生まれる(1961年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公の小えんとその客筒井が、寝しまに話をしていると、靖国神社の朝五時のお太鼓が鳴るのが聞こえる。
しかもかなり大きな音で、靖国神社の物凄く近くだと分かる。
この旅籠屋がどこにあったのかが気になって調
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ハモンハモン(1992年製作の映画)

5.0

ぶっとい国道をドデカいトラックがガンガン行き交う埃っぽい荒れた片田舎。そのぶっとい国道の脇に主人公の低所得層臭プンプンな家はある。

主人公の母親は女手一つで生きていくのに必死で、子供達は充分な教育は
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クライム・オブ・パッション(1984年製作の映画)

5.0

東電OLはこの映画を見たことがあったのか。「昼はエリート、夜は娼婦」と、映画の中では主人公はうまく切り分けられて生活していたが、現実で実行した女性は拒食症のようにガリガリだった。国民性にもよるのか…。>>続きを読む

晩菊(1954年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

1951年に出版されたら林芙美子の原作を元に1954年に成瀬巳喜男が監督した映画。

戦後、貧乏でも楽観的に暮らしてる者もあれば、お金で苦しんでる人も出てくる。
かつての芸者の面白話で構成さ
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セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

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主要人物4人の人格形成や性的な傾向、4人のうち「この街」にずっといる人、外に出てまた戻ってくる人、のライフスタイルやスタイリングも含めて、良く構築されているなと思った。

しかし室内劇なりの高まりや緊
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ヘカテ(1982年製作の映画)

5.0

「ファム・ファタル」という言葉を知ったのがこの映画だった。
恋着なんてことも知らない高校生だったから「運命の人?」と全くピンとこなかったし、未熟だったから「なんでこんなオバハンのこと気に
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北北西に進路を取れ(1959年製作の映画)

5.0

オープニングタイトル:ソール・バス

ソール・バスは映画のタイトルデザインのほか多くの企業のCIも作成した。日本企業だとコーセーやミノルタ、紀文、京王百貨店etc.

仕事も女遊びもい
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ラ・ピラート(1984年製作の映画)

5.0

ある晩、キャロルはアルマの家の前に車を止めている。
かつての恋人で今は人妻になったアルマを奪うためにー。

この監督の得意とする室内劇のうちの一つ。
派手なアクションは少ないものの、脚本に緊張感が
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ベロニカ・フォスのあこがれ(1982年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ヴェロニカ・フォスは戦前に活躍した往年の女優。
活躍する場も減り、分裂気味な精神状態な上にモルヒネ中毒。
財産の乗っ取りを計るカッツ精神科医が彼女をモルヒネ中毒にしている。
第二次世界大戦後のド
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エリザとエリック(1987年製作の映画)

5.0

ジャン・コクトーの「恐るべき子供たち」をベースに(映画「恐るべき子供たち」のシーンと同じ構図で撮られたシーンもあります)80年代後半のパリで暮らす二人の姉弟、エリザとエリックを描く。>>続きを読む

私は人魚の歌を聞いた(1987年製作の映画)

5.0

この3人がメインの出演者。

ポリー(派遣社員31歳)
感性:95
社会性:35
野心:0
裏表:0
勘:良い
好奇心旺盛、不器用、
夢想家、巻き込み型

ガブリエル(ギャラリーキュレーター
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ソナチネ(1984年製作の映画)

3.7

ソナチネ 映画、で検索すると北野武の映画が出てくるのだけど、ソナチネ 1984、で検索すると出てくるのがこちらの映画。

二人の女の子、シャンタル(ロングヘア)とルイゼット(ベリーシ
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カルテット(1981年製作の映画)

5.0

この監督さんは本当にパッケージが上手い。
ロケーション、スタイリング、音楽、照明で、俳優さん達の演技以外で心情を表現することに長けてるなぁと思う。

パリが舞台なのに、アメリカ人監督の
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田舎の日曜日(1984年製作の映画)

5.0

「田舎の日曜日」というタイトルから
「田んぼの畦道でザリガニ釣りとか、野山で山菜摘みみたいな?」と思っていたんだけれども「郊外にある代々木公園程の広大な土地に建つ屋敷とその敷地」の中で
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欲望のあいまいな対象(1977年製作の映画)

4.0

君の名は?
コンチータ。
コンチータ、スペイン人かい?
ええそうよ。

いやいや、この人(キャロル・ブーケ)はスペイン人でもコンチータって顔でもない!と、か、思って観ていると、、、あれ?え????
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めし(1951年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

R.I.P. SUGI YOKO

一昨日「めし」を久し振りに見返していたんです、上原謙さん演じる駄目男っぷりがどんなだっけ?と思って。

原節子演じる美千代の旦那さん役で
まあまあ呑気な性格。本人は
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隣の女(1981年製作の映画)

3.6

どちらかが大人になって「もうやめよう」とサッと身を引かれると、急にポツンと置き去りにされた気になって追ってしまうんだよね…。

よりによって2人ともそんな体質なもんだから、初めは小さなやりとりだったの
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ハイヒール(1991年製作の映画)

4.0

長年祖国と娘から離れて暮らしてきた母親が帰ってくる。自分を捨てたも同然の母親を空港に迎えにいく娘ーお母さんは十分娘さんに悔いて許しを請うているんだけど、娘は積年の煮えたぎる想いがあった、、、娘の寄せて>>続きを読む

バッド・エデュケーション(2004年製作の映画)

5.0

ある日、若手映画監督エンリケに、今は劇団俳優をしている少年時代の同級生イグナシオが訪れる。イグナシオを役者としてして使ってくれ、書いた本を読んでくれ、と。
このイグナシオが書いた、彼の少年時代をモチー
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ジュリエッタ(2016年製作の映画)

5.0

【若干ネタバレですが、ネタを知った上で観ると出演者達の演技力の凄さや、細かな脚本作りに圧倒されます】
自分から離れ、音信不通になった娘を探し続ける母親。やっと諦めて、出会った男性と人生をやり直すところ
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津軽じょんがら節(1973年製作の映画)

4.5

ATGのコーナーにあって存在は知っていたけど、
パーッケージに描かれた斉藤真一さんの絵が、
借りていいのかどうか戸惑う位、
とにかく不穏な雰囲気だったので、
ずっと借りずにいたのだけど、
「新日本紀行
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紅の豚(1992年製作の映画)

5.0

死んだ友人、若かった頃の思い出...懐かしい日々は、ただただ美しい。そして今日は毎日更新されていく。

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