Ash国立ホラー大学院卒論執筆

恐怖の報酬のAsh国立ホラー大学院卒論執筆のレビュー・感想・評価

恐怖の報酬(1953年製作の映画)
3.9
【地獄のロードムービー】

現代では禁止されているニトログリセリンの運搬を、しかも衝撃吸収剤を敷いただけの普通のトラックでやらせるという狂気のロードムービー。

ドライバーも恐怖と緊張で徐々におかしくなっていき、ジャングル奥地に潜むラスボスを倒す頃(油田に到着し火災を爆破する頃)には精神的にも肉体的にもめちゃくちゃに。『地獄の黙示録』みたいな展開。

2000ドルの恐怖の報酬
当時のレートは1ドル=360円なので、72万円。さらに1950年の円の価値は現在の10~15倍なので、720万~1080万円ほど。命を試す価値はあるかな···?

今作は、危険物運搬系作品の元祖とも言われており、キアヌ・リーブスの『スピード』も影響を受けたらしい。
白黒で顔の見分けも難しいけど、50年代初頭にしてはかなりの完成度。当時の人は熱狂したんじゃないかな。もちろん、現代でも通用する不朽の名作です<(_ _*)>