ベビーパウダー山崎

おませなツインキーのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

おませなツインキー(1969年製作の映画)
2.5
年の離れた少女と愛し合い結婚までしてしまうおっさんが現代的な価値観(表現)とズレまくっているのは当然として、その二人の歪な愛憎がこちらが引くぐらい突き抜けていないのがどうにもつまらない。結局は若気の至り、この恋愛も経験の一つで未来は素晴らしい的な少女の成長物語で落ち着いてしまうのは弱い。もっと気持ち悪さを全開に、その不道徳な二人の関係を肯定しまくって描いていれば今の時代でも(大半にボロクソ言われながらも)表現としては何かしら刺さったのかもしれない。『ロリータ』にはなりきれない半端な駄作。
男臭いイメージ通りのブロンソン映画とはまた別の「変な映画に出ているブロンソン」(『正午から3時まで』『夜の訪問者』とか)というジャンルもあって、これはその枠。本作のスーザン・ジョージみたいに社会をナメきった役を嬉々と演じてしまうとペキンパーのようなキチガイに捕まり暴力と暴力と暴力しかない地獄の映画(『わらの犬』)で酷い目に遭うから注意が必要。