柏エシディシ

審判の柏エシディシのレビュー・感想・評価

審判(1963年製作の映画)
3.0
カフカを原作としたオーソン・ウェルズの不条理劇。
銀行員のジョゼフKは、身に覚えない罪で警察の訪問を受ける。しかし、その罪状は誰も説明出来ないし、してもくれない。
訳も分からず裁判に出頭し、弁護士を訪ね、仕事に出勤するが、奇妙な人物や美女たちがが入れ替わり立ち替わりジョゼフを翻弄する。果たして、ジョゼフKとこの映画の行く末はどこに向かって行くのか……?

主人公は「サイコ」以来ハリウッドで仕事がし難くなってヨーロッパへ渡ってきたアンソニー・パーキンスで、共演にジャンヌ・モロー、ロミー・シュナイダー、エルザ・マルティネッリとやたらと豪華。
お話自体はカフカだけあって、まったくもってわけ分からずw
もちろん実存的な葛藤や、資本主義社会のなかで生きる悪夢的メタファーだと意味付けられるっちゃあ、意味づけられるけれど、まぁ、よく判りません。
さすがオーソン・ウェルズなだけにキマリまくった映像センスやエキストラを大量に投入したクレイジーなショットが連発されてくるので、狐につままれた気分になりながらも、飽きる事なく観れはする。
町山さん言及のとおり、面白いアイデアの宝庫なので後年のシネフィルな映画監督たちはパクりまくってるだろうな。
最近観た映画だと、スコセッシの「アフターアワーズ」とかそんな感じだった。
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