竜平

バンテージ・ポイントの竜平のレビュー・感想・評価

バンテージ・ポイント(2008年製作の映画)
3.9
大統領の狙撃事件と、直後に起きる爆弾テロ。その事件の瞬間と前後の様子を、偶然か必然かその場に居合わせた人物それぞれの視点で描いていく。ノンストップ型サスペンス映画。

上映時間が短く、またテンポも良くて最後までツルッと見れちゃう。この映画の特徴はなんと言ってもそのストーリー展開。同じ場面を、視点を替えながら何度も何度も写していくという。その中で徐々に浮かび上がってくる登場人物たちの素性、そして徐々に広がっていく場面、判明していく事柄、やがて明らかになっていく事件の全貌。非常によく練られていると共に、後半へ進むにつれて加速していく様も印象的。同じことの繰り返しのようで、視点が変わるだけでこんなにも見え方が変わってくる。登場人物と一緒になって観客も騙され翻弄されていく感じ。

しっかし犯人に利用されちゃう人が多くてちょっぴりかわいそう。現地の刑事なんかとくに。フォレスト・ウィテカーのなんとも言えない不審者っぽさが絶妙。
竜平

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