アレクサンダー・ペインは毎作少しずついい意味で変わってきてるなと感じる。『サイドウェイ』の強烈な毒気は薄まりこの作品を経て笑えるけど明確なカタルシスがあり最高に泣ける傑作『ネブラスカ』に至るんだなあと思った。
プールでアレックスに母の延命治療をやめることを伝えたときの一連の流れ、つまりそれを聞いて泣きながらプールに入り、カメラも追って水中に入るあのシーンの美しさ、そしてその後上がってアレックスが「それプールで言うこと!?」とキレるおかしさ。これがアレクサンダー・ペインだよなー!と。
是枝さんの『海よりもまだ深く』に近いものを感じた。