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いまを生きるのeのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
3.0
ニール、つまり多感な一船員の件は船長の監督不行届だとどうしても言わざるを得ないけれど、そもそもこの映画の舞台のような抑圧的で自由のない海(世界)で航路をひらくことはとても難しいだろう。ニールの親や学校のお偉い立場の人間が最悪なのは言わずもがなだが、それでも、やはり、キーティングは自由の言葉をかけるなら、その自由に伴う危険(力を持つものの圧力や理不尽)まで少しは引き受けるべきだった。子どもが相手だから余計にそう思う。最後の抵抗が、先生へのリスペクトと感謝に留まらず、それぞれの人生の舵を彼ら自身がとるためのきっかけのひとつになってほしいと思った。今を生きること、ただここに在ること。感化されて、詩を読みつくる気になるなど。

ロビン・ウィリアムズの切なげな表情は、ほんとうにぐっとくる。彼にしか出せない奥行きというか、慈愛に満ちているように感じる。
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