北海道各地に隕石が落下してから5日め、札幌に高さ数十メートルの植物が出現する。
ただちに自衛隊が出動し分析したところによると、それは隕石と共に飛来した昆虫形態でシリコンを摂取し、その分解過程で発生した大量の酸素で植物形態の本体を育てるという、昆虫と植物の特性を併せ持つ異星生物だった。
さらに植物形態は大都市を壊滅させるほどの爆発により種子を宇宙まで打ち上げて繁殖することが判明したが、どこからか飛来したガメラによって粉砕される。
レギオンと名付けられたその生物が宇宙から来たと見抜いた札幌市青少年科学館の学芸員・穂波碧とNTT北海道の技術員・帯津は、自衛隊に協力して更なる生態調査を進めると、レギオンの昆虫携帯は電磁波を発する物を敵と見なして攻撃する習性を持っていることが判明し、今後電磁波が集中する大都市に沿って南下し最終的に東京も標的になると推測。
途中植物形態の爆発によって仙台は壊滅され、ガメラもその爆風によって全身が炭化し活動を停止してしまうが、たまたま仙台にスキーに来ていた草薙浅黄と子供たちの祈りが勾玉を通して光の粒になってガメラに吸い込まれ復活。
足利に三度現れたレギオンに立ち向かいあわやの所まで追いつめられるも、光の輪がガメラのもとへ集まり始め…という話。
平成ガメラ第二作目。
二作目・三作目は観てなかったけど、ガメラ進化してるなぁ。
前足が海亀形態になってまっすぐ飛んでくし、胸からあんなの出すなんて!(ご覧になってないガメラファンは是非ご自身で観てください)
顔も目がクリクリで可愛かった前作より怖くなってて、等身もバランス良くなってる。
展開もアレコレ詰め込み過ぎでテンポが悪かった前作より格段に良くなっているし、演出も自衛隊や札幌市が全面協力していて迫力がある。
リアル世界にガメラをナチュラルに存在させようというストーリーも良かったし、全然ゴジラに見劣りしてないし、30年近く前の作品と言う事を考えれば海外に持って行ってもと思うくらい。
でもねぇ、やっぱ何か残念なんだよなぁ。
その原因の一番大きな原因は、やっぱり大半の役者の実力不足なんだろうなぁ。
前作の中山忍といい今回の水野美紀といい、子役にも劣るあんな棒読み演技じゃどこぞの権威と言われてもピンとこないし、死が迫っているという緊迫したシーンになじまない。
今のNETFLIX作品のように、メインに実力のある俳優を使えていないというのが最近までの日本映画の最大の弱点だろう。
もっと評価されていい作品だと思うのに、子供みたいな演技をする俳優ばかり使うからチグハグ感が半端ないのが非常に残念だ。