へちまびと

ブレードランナーのへちまびとのレビュー・感想・評価

ブレードランナー(1982年製作の映画)
3.6
若き日のハリソン・フォード扮するデッカードが逃亡したレプリカント(アンドロイド)を追うSF映画。

今見ると背景の都市なども「ふーん」程度の出来だが、本作は現代のように十分なCG技術がなかった時代に作られた。

スターウォーズ的な宇宙を背景にした宇宙船同士の戦いなどは前例があるが、「退廃的な近未来都市」という映像表現はおそらく本作が史上初めてではなかろうか。
この世界観は後のSF作品の世界観に多大な影響を与えた。

また、レプリカントの逃亡理由が「寿命を延ばす方法を知りたい(レプリカントは4年で死ぬよう作られている)」というもので、大いに同情の余地がある。

これを追い詰めて殺すのは正義なのか、という問いが込められている。そろそろ初期のアンドロイドが作られそうな現在においてもまだ答えが整理されていない問いと言っていい。