Suuuuuuuuuuu

レナードの朝のSuuuuuuuuuuuのネタバレレビュー・内容・結末

レナードの朝(1990年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

レナードが見せてくれる喜びの表現に、そして現実との直面に、幾度となく胸が熱くなり、涙がこみ上げた。本作が実話に基づいているということ、そして演技のリアルさとが相まって、起こる奇跡にも、その後の展開にも、現実味を失うことなく物語に入り込めた。何度観ても、あの「目覚め」のシーンはこの世で最も美しいと感じるし、’’会う’’ことが叶わないと思っていた最愛の人と抱きしめ合えたときの幸福感は何ものにも代えがたい。

一方、奇跡と現実は表裏一体であり、喜びや幸せにはいつか現実という形で終わりの日が訪れる。ほんとうに幸せだ!と感じる瞬間、私は同時にそんなことを思っている。切ないけれど、だからこそその一瞬ができる限り長く持続するよう、力の限り抱きしめていたいし、大切にしようと努めている。

これとは反対に、目の前の現実があまりに辛いときには、目を背ける代わりに、小さな希望の光を見つめ続ける。誰かの言葉を信じ、前を向こうとする自分の気持ちをまた信じる。

学生の時に初めて鑑賞した作品。私的すぎる経験が、登場人物たちと重なる特別な映画だ。当時から今も、この映画からいろいろなことを感じ、観る度に内省するきっかけをくれる。これからも大切にし続けたい映画なのだ。
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